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Blog-0001 デジタルカメラのサイズはどう変わったか

 少年時代から、贅沢にも一眼レフ愛用者だった。大人になり、就職した頃からデジタルカメラが世に普及しはじめ、一眼レフカメラの世界に大きな影響を与える過程を目の当たりにした。

 フィルムを装填するスペースが不要になり、さらに革新的な技術をもってカメラは小型化していくものと思っていたら、一眼レフに限っては逆に大型化していった。電子機器としての性格が強くなり、ストロボをペンタプリズムの上にビルトイン、大型のバッテリーをグリップの中に装填し、レンズは明るさを追及して大口径ズームが開発された。おかげで、撮影に出かける時の荷物は重装備となる。

 こうした重量化の方向性を打破しようと登場したのが、レフ機構を省いたミラーレスカメラだ。フィルムカメラのキャノンA-1と比較してフルサイズセンサーのα7RⅡは小さくまとまっており、その存在意義が納得できる。ところが、レンズの方はどうかというと、初期は小型重視で設計されたものの、光学性能を求めて大型化してきており、結局のところレフ機用のレンズと大差ないものもある。ミラーレスの上級モデルは、高性能レフ機に置き換わろうとし、性能を割り切ることはできずマイクロフォーサーズやAPS-Cセンサーをを越え、結局はフルサイズセンサーを採択し大型化する傾向にある。